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ONE OK ROCK 9thアルバム『Eye of the Storm』レビュー

ryoです。今回の記事ではONE OK ROCKの最新アルバム『Eye of the Storm』について書きます。
 

基本情報

アルバム名  Eye of the Storm
アーティスト  ONE OK ROCK
発売日  2019年2月13日
収録曲数  13曲(シングル収録 1曲)
収録時間  43分
 

収録曲

1.Eye of the Storm
2.Stand Out Fit In
3.Head High
4.Grow Old Die Young
5.Push Back
6.Wasted Nights
7.Change
8.Letting Go
9.Worst
10.In the Stars(feat. Kiiara)
11.Giants
12.Can't Wait
13.The Last Time
 

さすがの貫禄!もはや若手バンドなんて言わせない成績

最新アルバム『Eye of the Storm』は国内で推定売上枚数208,584を記録し、Billboard JAPAN Top Albums Sales(2月25日付)で見事首位を獲得しました。
 
2位を獲得したあいみょんの『瞬間的シックスセンス』の約4倍の売上を達成し、バンドを結成して10年以上のキャリアの差を見せつけたと言えます。

素人には難解!?ワンオクの洋楽化と現状

J-popをひたすら聴いて育ってきた私にとって、ワンオクのアルバムレビューは正直言って自信がありません

 

前作「Ambition」リリース時の私はまだBillboard Hot 100に選ばれるような音楽を聴いてこなかったため、ワンオクの洋楽化に戸惑いを隠せずにいました。
 
勝手な想像ですが、今のワンオクの音楽を正しく理解している人は少ないのではないかと感じます。
 
特に音楽を「カラオケで歌うためのレパートリー」程度にしか思っていないようなライトリスナーにとって、洋楽化していくワンオクは
 
海外で頑張っている日本のバンド
 
としか見なくなっているような気がします。
 
「日本の誇り」と言いながら、「まあ昔の曲の方が好きだけど」という人がほとんどではないでしょうか。
 
かくいう私もワンオクの代表的な曲は?と質問されたら、まだJ-popとしてのワンオクの楽曲を挙げると思います。
 
では、今のワンオクの楽曲と今のJ-popは何が違うのでしょうか。
 

今のワンオクと今のJ-popの違いとは?

J-popリスナーからすると今のワンオクは難解です。
 
その理由は様々ですが、私は以下の2つが主な理由であると思います。
  1. サウンドの違い
  2. 曲の構成の違い

ロックバンドなのにバンドしていない!?今の洋楽の流行りを取り入れたサウンド

他の『Eye of the Storm』のレビューを執筆している方を参考にすると、サウンドが決定的に違うそうです。
 
具体的には、今のワンオクの楽曲は現在のアメリカの流行りに合わせてバンドサウンドを削ぎ落としています。
 
バンドサウンドは主にギターの音やドラムの音です。J-popでよくある泣きのギターソロなんかも存在しません。
 
確かに最近のBillboard Hot 100の上位にチャートインする楽曲にバンドサウンドが前面に出ているものは少ないですね。
 
代わりに打ち込まれたデジタルサウンドが曲の音を構成する要素として重要な立ち位置に存在しています。
 
音楽を聴くときにサウンドを意識していないけど、なんか最近のワンオクの曲は合わないなんて人はまず上記のことを意識するとわかると思います。
 

J-popでありがちな泣きの構成がない!

さらに、日本国内で売れる曲にありがちな「ガッチリと決められた曲構成」もありません。
 
「ここがAメロでここがBメロ、そしてここがソロで盛り上がる」というような、起承転結を用いた物語的な構成がJ-popではよくありますよね。
 
サビを繰り返してお笑い的にいうと「天丼」の技法で感動を呼ぶ構成ですが、今のワンオクには明確な曲構成も削ぎ落としています。
 

まとめ

おまけに歌詞がほとんど英語でありますから、そりゃあJ-popリスナーやライトなファンが離れていくのは自明です。
 
何も批判的な意見を述べているわけではありません。
 
音楽性が変化すればリスナー層が変化するのは当たり前ですし、そもそもワンオク自身が変化させようとしているのですから。
 
しかし、私が感じるのは限りなく洋楽に傾倒してはいるが完全な洋楽化はされていないし、J-popの要素もあえて残していると感じます。
 
特に後半の4曲はゴリゴリのJ-popリスターである私にとっても聴きやすいなと感じました。
 
あと、確実に言えることは、彼らは間違いなく進化しているということです。
 
海外進出に本気で取り組んでいるし、楽曲のレベルも海外仕様まで上がっていることは間違いありません。
 
あとはもう海外のリスナーの耳に届くかどうかの運次第であるような気がします。
 
ここまで音楽性が変わると私としてはバンド内でいざこざが起こらないのかが心配になりますね。4人のなかで日本に帰りたい人だっていそうですけど(笑)。
 

MV


ONE OK ROCK - Stand Out Fit In [Orchestra Ver.]


ONE OK ROCK: Wasted Nights [OFFICIAL VIDEO]